なぜ主幹ブレーカーにELBを使う?漏電遮断器を頭に入れる理由【2026年版】

電気工事の基礎知識

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住宅分電盤を見ると、分岐ブレーカーの手前に大きなELB(漏電遮断器)が付いていることがあります。

『なぜ漏電ブレーカーを一番上流に置くの?』という疑問に対するポイントは、下流にある複数回路をまとめて漏電監視できることです。

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主幹ELBは家全体の下流回路を監視しやすい

主幹側にELBを設けると、そのELBより下流にある照明・コンセント・機器回路で漏電が発生したときに、漏れ電流を検出して遮断できます。

つまり、各分岐回路の手前で家全体をまとめて監視する構成にしやすいのが主幹ELBの大きな役割です。

漏電は感電・火災につながる

電線や機器の絶縁が劣化すると、本来流れない場所へ電流が漏れることがあります。これが漏電です。

漏電は感電や火災につながるおそれがあるため、漏電を検出して自動的に電源を遮断する保護が重要です。

なぜ分岐ブレーカーだけでは足りない?

一般的な配線用遮断器は、過負荷や短絡による過電流保護が中心です。漏電電流が小さい場合、過電流保護だけでは検出できないことがあります。

そこで漏電を検出できるELBを主幹側に配置することで、下流全体をまとめて保護する考え方が使われます。

単相3線式では中性線欠相保護も重要

現在の住宅で多い単相3線式100V/200Vでは、中性線が断線したり接触不良になったりすると、100V側の電圧バランスが崩れ、異常電圧が発生するおそれがあります。

住宅用の主幹漏電ブレーカーには、中性線欠相保護機能を備えたものがあります。

『主幹は必ずELB』と考えていい?

すべての設備で必ず同じ構成になるわけではありません。 設備用途、回路構成、接地方式、機器特性、選択協調などによって保護方式は変わります。

また、重要負荷や特定機器では、主幹だけでなく分岐回路側にも個別の漏電保護を設ける場合があります。

主幹ELBが落ちると家全体が停電する

主幹ELBで下流全体を保護すると、どこか1回路で漏電が起きた場合でも主幹が動作し、家全体が停電することがあります。

この場合は、分岐ブレーカーを切り分けながら原因回路を特定していきます。ただし、漏電原因の調査や分電盤内部の作業は有資格者に依頼してください。

ELBとNFBの違いも押さえておく

ELBとNFBの違いは、ELBとNFBの違い|漏電遮断器と配線用遮断器は何を守る?でも解説しています。

簡単に整理すると、NFBは主に過電流保護、ELBは漏電保護を持つ点が大きな違いです。

まとめ

主幹にELBを置く理由は、分電盤の下流にある複数回路をまとめて漏電監視し、感電や火災リスクを低減するためです。

ただし、設備によって最適な保護方式は異なります。『主幹は必ずELB』と固定的に考えるのではなく、回路全体の保護設計を見ることが大切です。

参考資料

※分電盤内部の工事・改修は電気工事士の資格が必要です。