結論:VVF1.6mmと2.0mmの違いは、銅導体の直径です。2.0mmは1.6mmより導体断面積が大きく、導体抵抗が小さいため、同じ条件なら電圧降下を抑えやすくなります。
ただし、『照明なら1.6mm』『コンセントなら必ず2.0mm』『20Aブレーカーなら2.0mm』と用途やブレーカー容量だけで決めることはできません。負荷電流、心数、配線方法、周囲温度、配線距離、端子・機器の指定などを合わせて確認します。
VVF1.6mmと2.0mmの違いを比較
| 比較項目 | VVF 1.6mm | VVF 2.0mm |
|---|---|---|
| 導体径 | 1.6mm | 2.0mm |
| 導体断面積の目安 | 約2.01mm² | 約3.14mm² |
| 導体抵抗(20℃・最大値) | 8.92Ω/km | 5.65Ω/km |
| 2心の仕上り外径例 | 約6.2×9.4mm | 約6.6×10.5mm |
| 施工性 | 比較的曲げやすい | 1.6mmより硬く取り回しにくい |
| 主な特徴 | 軽く施工しやすい | 抵抗が小さく電圧降下を抑えやすい |
導体抵抗と仕上り外径は、住電HSTケーブルの600V VVF仕様書に記載された値です。製品により外径などは異なる場合があります。
VVF1.6mmと2.0mmの許容電流
許容電流は導体径だけでなく、心数、周囲温度、布設状況などで変わります。メーカー各社の公表値をまとめた参考表では、気中1条・周囲温度30℃の場合、次の値が示されています。
| VVF | 1.6mm | 2.0mm |
|---|---|---|
| 2心 | 18A | 23A |
| 3心 | 16A | 20A |
この値だけで回路を設計しないでください。ケーブルの集合、断熱材、高温場所、配線方法などによって条件は変わります。実施工ではメーカー資料、設計図書、適用する規程を優先します。
コンセント回路は1.6mm?2.0mm?
住宅などでは、負荷の小さい照明回路に1.6mm、コンセント回路や容量の大きい機器の回路に2.0mmが使われる例があります。ただし、これは一律の決まりではありません。
コンセント回路でも設計条件によって1.6mmが使われる場合があり、照明回路でも配線距離や負荷によって2.0mmが選ばれる場合があります。エアコン、IH、電気温水器などは、機器の消費電流や専用回路の指定を確認します。
20AブレーカーならVVF2.0mmでいい?
ブレーカー容量だけで電線サイズを決めないでください。過電流保護、負荷容量、配線方法、心数、周囲温度、電圧降下などを合わせて検討する必要があります。
既設回路でもブレーカーだけを見て電線サイズを推測せず、ケーブル表示、図面、接続機器の仕様を確認します。
→ 電線サイズを許容電流・電圧降下・ブレーカーから選ぶ手順を見る
2.0mmのほうが電圧降下に有利な理由
同じ長さ・同じ電流で比較すると、導体抵抗が小さい2.0mmのほうが電圧降下を抑えやすくなります。配線距離が長い回路や負荷電流が大きい回路では、この差が選定理由になります。
ただし『迷ったら太い電線にすればよい』という意味ではありません。端子の適合電線、施工スペース、曲げやすさ、コストまで含めて判断します。
VVF1.6mmと2.0mmの見分け方
確実なのは、ケーブル表面の印字やメーカー表示を確認する方法です。切断面を安全に確認できる状態なら導体径でも判断できますが、通電中の配線を触ったり、確認のために被覆をむいたりしてはいけません。
既設配線を確認する場合は、必要な停電措置と安全確認を行い、資格と知識を持つ人が調査してください。
VVF2.0mmと2sqは同じ?
同じではありません。VVF2.0mmは単線導体の直径2.0mmを表します。一方、2sq(2mm²)は導体の公称断面積です。
直径2.0mmの円の断面積は計算上約3.14mm²なので、数字の『2』が同じでも意味が異なります。
よくある質問
VVF1.6mmをコンセントに使うのは間違い?
一律に間違いとはいえません。回路条件と適用規程を確認して判断します。『コンセント=必ず2.0mm』とだけ覚えるのは避けてください。
VVF2.0mmのほうが安全?
導体抵抗や電圧降下の面では余裕を持たせやすい一方、太ければ無条件に安全という意味ではありません。ブレーカー、負荷、端子、施工方法などが適切であることが前提です。
VVF2.0mmは何sq?
VVF2.0mmは『2sq』という表記ではありません。単線の直径が2.0mmです。数学上の円断面積は約3.14mm²ですが、これを理由に別の3.5sq電線などへ置き換えることはできません。
1.6mmと2.0mmは見た目だけで分かる?
外観だけでは判断しづらい場合があります。ケーブル表面のサイズ表示やメーカー情報を確認するのが確実です。
まとめ
VVF2.0mmは1.6mmより導体抵抗が小さく、同条件では電圧降下を抑えやすい特徴があります。一方、1.6mmは比較的取り回しやすいサイズです。
選定では『照明かコンセントか』『ブレーカーが何Aか』だけで決めず、負荷電流、心数、布設条件、配線距離、機器仕様を総合して判断してください。
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参考資料
住電HSTケーブル『600V VVF仕様書』
住電HSTケーブル『技術情報』
極東建設『電線・ケーブルの許容電流値』
仕様・許容電流は2026年9月確認。実施工では最新のメーカー資料、法令・規程、設計図書を確認してください。







